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塙選書104
大国に翻弄された島
ウラジミロフカ-豊原-ユジノサハリンスク
漁場-流刑地-パルプ-石炭
日本とロシア(ソ連)の狭間で、国境が度々移動し、地名や主産業が変化し、
多数の民族が混在した樺太(サハリン)の近・現代をたどり、
国境・民族・植民地などの問題をみつめなおす。
日本とロシア(ソ連)の国境が交錯した樺太には、両国民以外にも、北方民族のアイヌ・ニブフ・ウィルタや中国人、さらには多層的な移住朝鮮人が混在した。
また日本統治下の樺太は、水産資源から森林・パルプ、そして石炭へとその主要な産業を変化させつつ、複雑な相貌を持つ、境界に位置した植民地であった。
本書では、現代のサハリンを踏査した、著者のリポートも織り交ぜながら、日本の植民地時代の樺太を通観し、国境・民族・植民地などといった問題を、朝鮮や満洲などの植民地研究とは異なる視角から、みつめなおす。
【目次】
プロローグ 国境と植民地
1 国境と樺太
2 日本人の国土観
3 自然あふれる島
I 豊原出現
1 残されたログハウス
2 豊原の建設
3 北の都市計画
II 北海道に倣って
1 漁業植民
2 挫折する農業拓殖
3 森林の島I
II 紙の王国
1 パルプ工場出現
2 孤島性の克服
3 三井の島へ
IV 越境する人々
1 樺太の朝鮮人
2 南下する人々
3 変化する朝鮮人社会
V 森林から石炭へ
1 辺境から燃料基地へ
2 黒ダイヤの島
3 戦時体制のなかの樺太
VI 鉄のカーテンの彼方へ
1 ソ連参戦へ
2 サハリンへの編入
【著者紹介】(発行当時のものです)
三木理史(みき・まさふみ)
1965年大阪府生まれ。
関西大学大学院文学研究科博士課程後期課程中退。
博士(文学)。
奈良大学文学部准教授。
専攻は歴史地理学。
著書に『移住型植民地樺太の形成』『局地鉄道』『満鉄輸送史の研究』など。
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