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何げない日常にひそむ暗黒-人間存在の暗さ、危うさを見つめ続けた漱石内部における「消えぬ過去」とは何か。
近づけば近づくほど深まり、かつ不可解さを増してくる作家漱石の『猫』から『明暗』に達する十年間の道行きを、その枯渇しえない魅力にとりつかれた著者が、さまざまな方法・視点をもって歩み、漱石文学の本質に迫る労作。
【目次】
「消えぬ過去」の物語
「吾輩は猫である」小論
『漾虚集』について
「坊つちやん」試論
「草枕」-那美さんのイメージ-
「二百十日」「野分」
「虞美人草」論
「虞美人草」から「坑夫」「三四郎」へ
「三四郎」
「それから」論
「門」の構造
「彼岸過迄」論
「行人」その周辺
『こゝろ』の漱石
漱石の「帰郷」
「明暗」論
付・戦後漱石研究小史
【著者紹介】(発行当時のものです)
平岡敏夫(ひらおか・としお)
1930年香川県生まれ。
東京教育大学大学院博士課程修了。
筑波大学教授。
著書に『「坊つちやん」の世界』『日本近代文学の出発』など。
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