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本書は、一部近世初期を視野に入れながら、著者が中世と提示した平安時代半ば頃から室町時代に至る時期の京都と南都を中心に、王権とそれを取り巻く貴族、権門寺院の造仏に深く関わった三つの仏師流派(①定朝およびその後継者、②康慶・運慶・湛慶といった鎌倉時代前期の慶派仏師、③運慶の末裔を長きにわたって名乗ってきた七条仏師)の動向や、彼らが生み出した造形を論じたものである。
【目次】
序章 日本彫刻史から中世を改めて考える:本書の目的と構成
第一部 定朝と後継者たちの動向
第一章 造仏の場としての法成寺の意義
第二章 定朝をめぐる二、三の問題―僧綱位授与の問題を中心にして―
第三章 彫刻史における和様の展開と継承をめぐって
附論一 院政期興福寺に関わる大仏師再考
附論二 摂関期から院政期の仏師工房をめぐって
第二部 鎌倉時代前期の慶派仏師の動向
第一章 興福寺初期再興造仏事業と慶派仏師
第二章 東大寺鎌倉再興造仏再考―南大門金剛力士像の造像と再興造営理念との関係を中心として―
第三章 仏師湛慶再考
附 論 仏師の「手」をめぐる一考察―造像銘記による鎌倉時代作例の考察を中心として―
第三部 中世後期の仏師の動向
第一章 七条仏所の正系仏所交代の再検証―西仏所と中仏所―
第二章 七条仏所再考
第三章 禅宗寺院彫刻と仏師―院派仏師の動向を中心に―
附 論 清水寺本堂と奥の院の二十八部衆像の製作仏師―宮内卿康音に関する試論―
結び
【著者紹介】(発行当時のものです)
根立研介(ねだち・けんすけ)
1956年新潟県生まれ
京都大学大学院文学研究科修士課程中退
京都大学名誉教授
公益財団法人美術院理事長
著書に『日本中世の仏師と社会』ほか
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