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正倉院文書のなかの言葉や表現を詳細に検討し、奈良時代に生きた下級官人や僧侶たちの言語生活から日本語書記のあり方の基底を考察し、当時の人々の現実の姿にも迫る。
【目次】
一 論考篇
第一章 「妋」字考-「セ」を表す文字-
第二章 ミナトと「潮」-河口の景観から-
第三章 古事記と正倉院文書の文章-「乞徴」・「随~在」・「上件・右件」を手がかりに-
第四章 神や人の声を残す-「者」で括る引用から見た、話言葉記録の工夫-
第五章 「彼国」と「貴国」-正倉院文書中の相手側を指す「彼」の用法から-
第六章 日本上代における「耳」-漢文助字との逢会-
第七章 桴工達の訴え-下道主の文書作成の苦心-
第八章 破棄された手紙-下級官人下道主の逡巡-
二 付篇-正倉院文書を読むために-
一 「大殿門」に差し上げるために、良い芹がどうしても要るのだが…
考察1 尊称としての「大殿門」-「大殿門」とは誰か-
考察2 漢字熟語「切要」-記・紀・風土記・続日本紀に見えない言葉-
二 急いで反故紙を下さい-「御所」によくよくマヲシタマヒて-
考察3 「御所」と呼ばれる人-「御所」とは誰のことか-
考察4 「申給」(マヲシタマフ)-両面敬語からの変化-
三 油を買っておきなさい。但し、通常の値段で
考察5 夜なべの油 -付「仏様にさしあげる油」
【執筆者紹介】(発行当時のものです)
中川ゆかり(なかがわ・ゆかり)
1953年兵庫県生まれ。
大阪市立大学大学院後期博士課程単位取得退学。
羽衣国際大学名誉教授。
著書に『上代散文 その表現の試み』など。
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