小 計 | 0 円 | ||
消費税 | 0 円 | ||
合 計 | 0 円 |
古代と中世の時間・空間認識の相互依存性を考察し、所有のみでとらえるのではなく、依存という視点を加味することにより、歴史学の新たな可能性がひろがることを提起する。
【目次】
序章 所有と依存の歴史学
第一節 土地所有
1 土地所有の物語とその終焉
2 中世土地所有研究の課題
第二節 所有論
1 網野善彦の無縁論と無所有概念
2 歴史における進歩の難題
第三節 依存論
1 ナーガールジュナの思想
2 ソシュール言語学の歴史的意義
3 人間の関係本質と進歩の条件
第一章 盧舎那仏をめぐる時間と空間
第一節 像法の中興
第二節 経典と功徳
1 正像末三時説
2 仁王経
3 金光明最勝王経
4 法華経・金剛般若経
5 小括
第三節 盧舎那仏とその時空――結びにかえて――
第二章 中世の東大寺盧舎那仏と仏教的世界観
第一節 南都焼き討ちとその評価
第二節 金光明最勝王経と贍部洲
第三節 華厳経と世界観
第四節 盧舎那仏と中世
第三章 規範的歴史意識の時空
第一節 時間と空間
第二節 『禁秘抄』における時間
第三節 古代における「古」の時間
第四節 延喜天暦聖代観の出現と古代の転回
報告記録 記紀の読み方―神野志隆光氏の所論によせて―
第一節 陰陽論と依存論
第二節 『古事記』『日本書紀』の上古認識
第三節 テキスト論と潤色論
付記―水林彪氏による西谷地批判をめぐって―
第四章 豊葦原水穂国の変換と統治理念
第一節 『古事記』と『日本書紀』の相違
第二節 豊葦原水穂国
1 辞書から消えた表記
2 「水穂」と「瑞穂」
第三節 統治理念
1 農への視線
第五章 上古の時空
第一節 『神皇正統記』の上古・中古認識
第二節 『読史余論』の上古認識
1 従来の見解
2 「上古には征伐、自二天子一出し事」
3 「中世以来、将帥の任、世官世族となりし事」
第三節 上古の時空とその成立
1 『平家物語』の上古
2 『古事記』の過去表現
3 『日本書紀』の上古と古
4 『続日本紀』の上古と中古
【著者紹介】(発行当時のものです)
西谷地晴美(にしやち・せいび)
1959年福島県生まれ。
埼玉大学教養学部卒業。
神戸大学大学院文化学研究科博士課程単位取得退学。
博士(文学)。
奈良女子大学教授。
Copyright 1994 Hanawashobo CO.LTD, All Rights Reserved.