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中世の水運史は、最も立遅れている研究分野である。
著者は多年この問題に取り組んできたが、本書は、荘園・公領の年貢輸送、中央と地方間の水運、船旅・運賃・海法・関所・海難さらに商品輸送・流通その外、中世水運史の主要課題を、史料の博捜に基づいて全国的かつ総合的に論ずる。
時代を超えて交通史・商品流通史その他の研究に寄与するところ大である。
【目次】
序章 古代水運より中世水運へ
第一章 荘園・公領の年貢輸送
第一節 沿海荘園
第二節 内陸荘園
第三節 周防国衙領
第二章 中央と地方間の水運
第一節 東海地方
第二節 北陸地方
第三節 山陰地方
第四節 九州地方
第五節 瀬戸内地方
第三章 船旅考
第四章 水上運賃
第五章 海法と「兵庫北関入船納帳」
第一節 「廻船式目」雑考
第二節 二つの「兵庫北関入船納帳」の性格
第六章 関所の変遷
第一節 鎌倉時代の関所
第二節 後醍醐天皇と関所
第三節 南北朝・室町初期の関所
第四節 室町中期の関所
第五節 室町後期の関所
第七章 海難
第一節 海難とその処理
第二節 寄船・寄物考
第三節 海神への供犠
第八章 荘園年貢輸送より商品輸送・流通へ
第一節 船方の私物輸送
第二節 商品輸送・流通の形態
第三節 北方との商品流通
終章 近世水運の成立
【著者紹介】(発行当時のものです)
新城常三(しんじょう・つねぞう)
1911年福島県生まれ。
東京大学文学部国史学科卒業。
博士(文学)。
北海道大学文学部教授・九州大学文学部教授・成城大学文芸学部教授などを歴任。
著書に『新稿 社寺参詣の社会経済史的研究』など。
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